ポートサイド公園を抜けると、海は見るものから、乗るものへと変わる。
横浜シーバスは、街を歩く代わりに、水の上を進むための交通手段だ。

― 海から横浜を読み直す ―

桟橋を離れた瞬間、景色の距離感が少しだけ変わる。
ビルは壁ではなく輪郭になり、街は音より先に形で語りはじめる。
風、波、エンジンの低い音。
横浜が「港の街」だったことを、体で思い出す時間。

シーバスは移動のためだけの船じゃない。
歩き慣れた街を、別の高さ、別の速度で眺めるための装置だ。